ホンダは2008年秋のリーマン・ショック以降の景気後退の影響でNSXの後継車の開発を中止していたが、業績改善に伴い、ブランドを牽引(けんいん)するスポーツ車が不可欠と判断。「(環境重視という)時代性を加味してつくりたい」(伊東孝紳社長)として、二酸化炭素(CO2)排出量の抑制と高い走行性能を両立するHVモデルの開発に着手することにした。2月に発売したスポーツタイプのHV「CR-Z」の好調な販売実績も後押ししているもようだ。
3~4年後にも発売する見通しで、日米両市場への投入を視野に入れている。
同社は10月に主力小型車「フィット」のHVモデルを国内で発売。このほか、HV専用車「インサイト」や中型セダン「アコード」、小型セダン「シビック」のHVモデル、CR-Zを国内外で販売している。
さらに、来春をめどにフィットをベースにしたワゴンタイプ、来秋にはミニバンタイプも投入する方針。それ以降も、高級車やSUV(スポーツ用多目的車)など段階的に品ぞろえを広げ、攻勢をかける。